岐阜県可児市美濃金山城跡の発掘調査

ここ数年、新型コロナのためずっと延期されていた岐阜県可児市での美濃金山城跡発掘調査を、この夏休みようやく実施できました。今回の調査では、お城の天守台にかつて存在していた天守や本丸御殿といった各建物と、天守台の入り口の部分(虎口)とがどのように接続していたのか、そこに門があったのかなかったのか、といったことなどを確認する発掘をおこないました。

 

実際の調査に際しては、可児市文化財課との連携のもと、滋賀県立大学考古学ゼミの学生たちが主体となり、「知りたい情報を得るためには、どのような手順で掘っていかないといけないか」を自分たちで考えながら、作業を進めました。発掘調査は一度進めてしまうと、もう元通りには戻せない「一度きりの実験」だといわれます。慎重かつ大胆に、常に思考を止めず緊張感をもって掘削と記録にあたりました。

 

貴重な学習の機会をいただいた可児市のみなさまに感謝申し上げます。(文責:金宇大)

 

主郭調査区での遺構検出

 

発掘調査の現地説明会の様子