【研究分野紹介】地域計画学

萩原和先生赤穂の課外実習 奈良県あやめ池遊園地跡地

地域文化学科の萩原 和(はぎはら かず)と申します。専門分野は地域計画学です。おもに都市近郊農村を対象フィールドとして、景観まちづくりの観点から調査研究を進めています。

「インスタ映え」という言葉を最近耳にすることが多くなりました。美しい風景を多くの人々と共有したい気持ちが原動力となっていますね。一昔前でいえば、絵葉書で美しい景色を切り取り、共有してきた習慣に近いのかもしれません。

さて、景観まちづくり研究とは、「どんな視点場から如何なる風景が形成され、こうした構成要素がどのように人々に価値づけされて伝承されてきたのか」を考究することです。

風景には、新たな開発で一から創り上げるもの、あるいは日々の生活で少しずつ更新を進めて維持してきたものなど様々な要素が含まれます。決して人工物のみで構成される風景はなく、自然と折り合いをつけながら景観が創出されてきました。

萩原研究室では、景観をキーワードとしながら、人と自然の営みに注目し、持続的な景観まちづくりとは何かを研究するゼミナールです。ぜひ滋賀県をはじめ、近畿・東海地方の研究フィールドで一緒に調査してみませんか?(萩原 和)

写真1 近影

写真2 赤穂市における駅前シンボルロードの修景の取り組み(課外実習による視察)

写真3 奈良市あやめ池における遊園地跡地の宅地化(課外実習による視察)


【研究分野紹介】社会学

櫻井悟史先生からのメッセージ

社会学へのいざない

琵琶湖に浮かぶ竹生島の入り口2020年4月に地域文化学科の一員となりました、櫻井悟史です。社会学のゼミを担当しています。研究対象は、明治から現在までの日本を中心に、娯楽や観光といった様々な文化から、犯罪などの社会問題にいたるまで、幅広く取り組んでいます。最近、特に興味を持っているのは、日本の盛り場の歴史や、観光地としての竹生島の現状です。あと、どうして日本には死刑制度があるのかといったことについても、大学院の頃から取り組み続けています。

われわれの身の回りには、当たり前のようにあるけれど、よくよく考えてみると、不思議な物事がたくさんあります。たとえば、就職活動の際には多くの人がスーツを着て面接に臨むわけですが、それは一体なぜでしょうか。あるいは、スーツだけでなく、髪形などもみんな似たような形になっていくわけですが、それはどのように説明できるのでしょうか。他の物事についてもこんなふうに考えていくと、日常生活のいたるところに「謎」が潜んでいることが分かります。その「謎」を、いろんな文書を読んだり、誰かにインタビューしたり、地域などの現場に入ったりして調査し、解明するのが社会学という学問です。現代社会の様々な「謎」を一緒に解き明かしていきましょう。(櫻井悟史)