山村集落での民家調査

先日、ゼミ生3人とともに、民家の実測調査のため、滋賀県多賀町にある山村集落を訪れました。

この集落では、山村集落にある民家の間取りの変化を探るため、昨年度から継続的に調査を行っています。調査当日は、分担しながら民家の間取りを計測・記録、写真撮影を行いました。昼食時には、地元の方がやさしく声をかけてくださり、リラックスした雰囲気の中で調査を行うことができました。

最後に、所有者様、多賀町教育委員会様には調査にご協力いただき、誠にありがとうございました(石川慎治)。


京都華僑の普度勝会(盆行事)調査

2019年10月18〜21日、京都府宇治市の萬福寺にて、京都の華僑による普度勝会(盆行事)が行われ、「地域文化演習Ⅰ」交流系ゼミのメンバーで調査を行いました。10月なのにお盆?と思いますが、長崎、神戸の華僑が8月に盆行事をするため、京都ではこの時期にするそうです。本殿には、祖霊や「孤魂」と呼ばれる餓鬼のための祭壇が設けられたほか、紙で作った冥宅が並べられ壮観でした。この行事は、かつて全国の福建系華僑が集まり、頼母子講や若者が出会う場としても機能していたそうです。供物の多くは本業の華僑の調理師さんが作りますが、福建省由来の「ツェー」という蒸しパンのような供物だけは、祖母—母—孫の三世代の共同作業で作られています。作業を通じて若い世代に儀礼の意味や手順を伝えているそうです。(横田祥子)


奈良市における学外実習

新バスターミナル 若草山の眺望景観 平城宮跡の見学

萩原ゼミでは、9/25(水)、26(木)の2日間において、学外実習を行いました。1日目の訪問先は、奈良公園内の寺社仏閣、新設された奈良公園バスターミナル(2019年4月開業)、若草山の展望台、奈良町の伝統的な街並み群、奈良市中心街の餅飯殿(もちいどの)商店街です。2日目は平城宮跡、あやめ池の再開発(遊園地跡の宅地化)、関西文化学術研究都市の開発(おもに国会図書館関西館付近)を視察しました。一連の視察から、奈良市および周辺市町村の景観まちづくりの特徴や地域課題を探りました。メンバー一同、古代から現代にいたる様々なまちづくりを肌で感じることができたと思います。(萩原 和)


地域の避難防災訓練

9月16日(月・祝)の午前中、彦根市内の私が住んでいる小学校区全域を対象とした避難防災訓練がおこなわれ、私も非常用のリュックを背負い、家族と一緒に避難(参加)しました。この訓練は鈴鹿西縁断層帯で発生した地震を想定していましたが、このところ九州北部の豪雨や千葉県の台風といった大きな気象災害が続いたためか、指定避難所の小学校には大勢の地域住民が集まりました。

小学校の運動場には、消火・放水、煙に巻かれた状況での避難、傷病者の搬送・応急手当、簡易トイレの設置、給水車による給水などの体験コーナーが用意され、皆さん真剣に取り組んでいました。また、体育館では、防災士の指導のもと、段ボールでパーティション(間仕切り)やベッドを作る避難所設営訓練がおこなわれました。こちらについては、個人的にも、一度やっておいて本当に良かったと思っています。

このような地域住民による自主防災への関心、さらに言うと少子高齢社会における安心・安全なまちづくりへの関心は、地域文化学科の教育・研究分野でも高まっています。日頃から災害への備えを怠らないことが大事だと改めて感じたのはもちろん、安心・安全な「まち」(地域)に大学や研究者が寄与することについて考えたひと時でした。(塚本礼仁)