京都華僑の普度勝会(盆行事)調査

2019年10月18〜21日、京都府宇治市の萬福寺にて、京都の華僑による普度勝会(盆行事)が行われ、「地域文化演習Ⅰ」交流系ゼミのメンバーで調査を行いました。10月なのにお盆?と思いますが、長崎、神戸の華僑が8月に盆行事をするため、京都ではこの時期にするそうです。本殿には、祖霊や「孤魂」と呼ばれる餓鬼のための祭壇が設けられたほか、紙で作った冥宅が並べられ壮観でした。この行事は、かつて全国の福建系華僑が集まり、頼母子講や若者が出会う場としても機能していたそうです。供物の多くは本業の華僑の調理師さんが作りますが、福建省由来の「ツェー」という蒸しパンのような供物だけは、祖母—母—孫の三世代の共同作業で作られています。作業を通じて若い世代に儀礼の意味や手順を伝えているそうです。(横田祥子)