ブログ

ゼミ学外実習 金刀比羅へ

日本美術史のゼミで、10月24日から26日まで、学外実習に行ってきました。バスを借りて、大阪中之島美術館の「長沢芦雪」展、姫路市立美術館の「チームラボ」展や「霧の彫刻」を見た後、一路香川の金刀比羅宮へ。金刀比羅宮には幕末から明治にかけて洋画の習得・制作・普及に尽力した高橋由一の作品が所蔵されており、「豆腐」「鯛」「鱈梅花」の3点を見せていただくことができました。どれも見事な油絵技法で描かれており、圧倒的な迫力で、学生も大変熱心に見入っていました。その後、丸亀の猪熊弦一郎現代美術館も見学。3日目には、旧金毘羅大芝居「金丸座」に行き、江戸時代の芝居小屋を説明を伺いながら舞台裏まで見ることができ、充実した実習となりました。(亀井若菜)

 

姫路市立美術館「霧の彫刻」の中で

 

猪熊弦一郎現代美術館のエントランスにて

 

金丸座でお話を伺う

 

 


若狭での民俗調査

9月初旬に市川ゼミでは、福井県若狭地方に民俗調査にでかけました。今年のフィールドは若狭町遊子という海辺の村で、集落内の民宿で二泊三日の合宿調査でした。このような合宿形式の調査は、コロナ禍のため4年ぶりのことになります。地元では多くの方に昔の年中行事や漁業の様子をお聞きしたり、家に保管されていた古文書の調査もしました。このような調査を経て、学生の調査能力だけではなくコミュニケーション能力も成長していきます。

 

遊子の景観

 

タコとりの漁具

 


台湾実習の報告

文化人類学ゼミは、2023年8月28日から9月4日まで、台湾にて実習を行いました。

 

主な目的は、台湾の習俗を理解することと、4年生の卒論のテーマについて台湾の状況を調査し比較することです。
まず、台中市東勢区では、中元節の儀礼を調査し、祖霊と餓鬼に対する祭祀の違いを勉強しました。

また、客家人の防御機能を備えた集落の村おこしについても詳細な説明を受けました。学生たちは、地域文化学科の授業で学んだことを思い出しながら、説明を聞いたようです。

 

後半、台北のAMA MUSEUM阿嬤家 和平與女性人權館を見学し、台湾の元慰安婦の方々の背景や戦後の暮らしについて説明を受けました。身近にある人身売買や性犯罪の延長に戦時性暴力があることが、工夫を凝らした展示で表現されていました。

学生たちは、「見学前は緊張していたが、温かみのある展示でホッとした。より多くの人に見学してもらいたい」と感想を述べていました。

 

今回の経験が、何かの種となり、芽吹いてくれることを願っています。9人もの学生を温かく迎えてくださった東勢の皆さん、通訳を務めてくれた卒業生の李崇瑜さん、その他お世話になった皆様に、厚く御礼を申し上げます。(横田祥子)

 

写真1:中元節での施餓鬼

写真2 台中市東勢の客家人集落の見学

写真3 インタビューの様子

写真4 AMA MUSEUMの見学