ブログ

第5回日本生活学会博士論文賞の受賞について

6月8日~9日にかけて跡見学園女子大学で開催された日本生活学会第46回研究発表大会において、武田俊輔准教授の博士論文『長浜曳山祭の都市社会学:伝統消費型都市の生活協同と社会的ネットワーク』(東京大学大学院人文社会系研究科)が、第5回日本生活学会博士論文賞を受賞しました。

本賞は、民俗学・文化人類学・家政学・道具学・建築学・都市計画学・造園学・社会学などの各分野から学際的に生活を研究しようとする日本生活学会の会員が、過去3年以内に提出した博士論文の中から授与されるものです。大会初日の授賞式で、内田青蔵・日本生活学会会長より武田准教授に賞状が手渡されました。

なおこの論文は、『コモンズとしての都市祭礼:長浜曳山祭の都市社会学』(新曜社、2019年)として刊行されています。


多賀町冨之尾での民俗調査

5月25日、市川ゼミでは多賀町冨之尾で民俗調査をおこないました。この調査は多賀町教育委員会とおこなっているもので、今年で5年目、集落で言うと17番目の調査地になります。当日は2回生から大学院生まで13人が参加し、地元のみなさんのご案内で午前中は集落内を見学、午後からは聞き取り調査をしました。この地区は家ごとに地蔵をまつり、山の神や雨乞いの神などがあって民俗学的にも興味深いところでした。今年度はあと3箇所を調査して年度末には報告書をまとめる予定です(市川秀之)。


富山県立山・砺波での学外実習

日本地域史のゼミでは、529日~31日に富山県の立山・砺波で学外実習を実施しました。1日目は岩峅雄山神社前立社壇・立山博物館・芦峅雄山神社などを見学。岩峅・芦峅は、山頂の雄山神社とともに、日本三霊山の一つとされた立山信仰の拠点で、信仰に生きた集落の面影を色濃く伝えています。博物館学芸員の方と、布橋などの地域に残る信仰の跡をたどりました。2日目は室堂に上りましたが、大谷の積雪はまだ11メートルあり、雪の上を歩いて、立山地獄として古くから知られた地獄谷の光景を体感しました。3日目は砺波散村を展望した後、高瀬遺跡・井波瑞泉寺・城端善徳寺と、砺波地域の文化財・建造物を見学。一向一揆の中核となった真宗寺院の歴史などを直に学ぶことができました。立山博物館・南砺市埋蔵文化財センターなど、多くの方々のご協力により、充実した実習になりました。(水野章二・東幸代)