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【研究分野紹介】保存修景

伝統的な建造物の調査風景 コンコンピュータを使用した製図風景

専門が「保存修景」の石川慎治です。「保存修景」という言葉をあまり聞いたことがないと思いますが、文化遺産や歴史的景観の価値を評価し、現実社会に蘇生させ、その活用を図るための計画を「保存修景計画」といいます。

私のゼミでは、伝統的な建造物やそれらで構成される町なみ・集落を対象に、その保全・継承のあり方について模索しています。これまでにも、学生と一緒に、建造物や町なみ・集落における文化財指定のための調査を行ってきました。また、かつて存在していた建造物を復元しながら、当時の歴史的景観を探る活動も行っています。このような活動を通して、地域の文化遺産を発見し、まちづくりに活かしている卒業生もいます。

【写真1】 近影

【写真2】 伝統的な建造物の調査風景

【写真3】 コンピュータを使用した製図風景


【研究分野紹介】日本美術史

 

彦根城博物館見学 奈良実習 日本美術史ゼミ 亀井若菜先生

日本美術史を専門にしている亀井若菜です。中世の絵巻などを中心に研究しています。美術史という研究分野は高校までにはなく、何をするのだろうと思われることでしょう。美術史という研究分野では、絵画など、目で見るイメージ(視覚表象)を研究対象として、どのような歴史的背景のもとに、誰が、いつ、何のためにそれを作ったのか、それがどのような表現によって何を見せようとするものなのか、ということを考えます。視覚表象は、文字を用いた文献資料とは異なり、何らかの意思を明確に伝えるものではありません。しかし、そこに込められた情報量は大きく豊かで、表現をじっくり観察しながらその意味を読み解くのは、とても充実した作業となります。美術史実習の授業やゼミの学外実習では、県内外の博物館や美術館、寺社を訪れて、オリジナルの作品を見て学生どうし意見交換し、「見る」力を養います。(亀井若菜)


【研究分野紹介】日本考古学

金山城調査2金山城調査風景1金山城調査合宿風景1

考古学は人類の作ったモノ、例えば土器や石器から歴史を研究します。また、その方法は時代を限るものではなく、いつの時代にも適用することができます。研究の方法としては分布調査と発掘調査があります。滋賀県立大学では考古学の概論などが学べるとともに、測量や実測などの実習も学ぶことができます。また、夏休みを利用して岐阜県可児市で国史跡金山城跡の発掘調査を実施しています。さらにここ数年は中国四川省のカンゼ・チベット族自治州へも学生たちと調査旅行に出掛けています。卒業後には自治体に配置されている文化財専門職員や博物館学芸員といった考古学を活かした職業に就くこともできます。多くの県大の先輩たちもこうした職業に就いています。(中井 均)