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2022年度の環琵琶湖文化論実習の成果プレゼンテーションが開催されました

12月13日(火)に、1回生を対象とした環琵琶湖文化論実習の成果プレゼンテーションを実施しました。3つの班(20名ずつ)から選出された各4名の計12名が、受講生および教員の前で発表するものです。各々が工夫を凝らしたスライドを準備し、約4分の限られた時間の中で素晴らしい報告をしてくれました。年明けに1年間の集大成として報告書をまとめます。いまから発刊が楽しみです。(萩原)

 

環琵の成果プレゼンテーション(写真1)

 

 

環琵の成果プレゼンテーション(写真2)


若狭国小浜・太良荘のフィールドワーク

10月26日、東ゼミ(日本近世史)・高木ゼミ(日本中世史)合同で学外実習に行ってきました。

 

午前中には小浜の町並みを巡検しました。何気ない道の傾斜や道幅の違い、さらには地名に注意を向けながら歩くことで、中世以来の港町の姿を感じ取ることができました。

 

お昼に若狭のおいしいお魚をいただき、午後はまず福井県立若狭歴史博物館にて特別展「中世若狭の「まち」」を見学しました。敦賀をはじめとする若狭の都市について、豊富な絵図と古文書で学ぶことができました。なかでも明通寺・羽賀寺に残された木製の寄進札は興味深いものでした。

 

締めくくりには著名な中世荘園である太良荘の故地を見学しました。圃場整備こそされていますが、当地には中世村落の景観がよく残されています。実際に自分の足で歩いてみることで、そのスケール感をつかむことができたように思います。

 

中世・近世の村と町を同時に学ぶ貴重な機会となりました。
終日ご案内いただいた若狭歴史博物館学芸員の徳満悠さんに感謝申し上げます。(高木)

 

(写真1)小浜巡検の様子

(写真2)若狭歴史博物館にて展示見学

(写真3)太良荘故地を歩く


大垣市郷土館所蔵朝鮮軕資料の調査

交流系プレゼミの学生と民俗学が御専門の市川秀之先生とともに、大垣市郷土館が所蔵する朝鮮軕(やま)関係資料を調査させていただきました。

 

朝鮮通信使が滋賀県を通過したことは県内では知られていますが、彦根を発った通信使が次に宿泊するのは大垣でした。華やかな異国の使節の行列は大垣の人々の関心も集め、江戸時代から行われている大垣祭では竹島町が朝鮮通信使行列を模した練り物を行っていました。明治になってから廃止されたこの軕の関係品は、現在大垣市郷土館に寄託されています。

 

今回は関連資料を計測・撮影させていただきました。学生にとってはこのような調査は初めてで、貴重な経験となりました。朝鮮通信使関連の展覧会などで紹介されよく知られている本資料ですが、現物や残された絵画資料を見、通信使の行列に対する当時の人々の関心の高さを改めて実感できました。貴重な調査の機会をくださりました大垣市郷土館早野館長に御礼申し上げます。
調査後には全昌寺(通信使三使の宿泊場所)や大垣宿本陣、朝鮮軕を出していた竹島町をめぐりました。(木村)

 

(写真1)朝鮮山車関係資料を計測

(写真2)竹島町榊軕軕蔵。朝鮮軕が廃止されたのち、榊軕となった。