ブログ

地理学実習 最終課題報告・討論会(2021年7月29日)

 

私が担当する地理学実習では、前学期の最終課題として、受講生を二つのチームに分け、それぞれ「多変量解析による日本列島の気候区分」に取り組んできました。多変量解析とは、様々なデータを統計的に分析する手法の総称です。地理学の実習というと、地図を解読したり作ったりするイメージが強いでしょう。しかし、大学では、「パソコンで数値を扱う地理学」も学びます。

さて、この最終課題ではまず、全国150か所以上の気象庁観測点の観測値(気温、降水量、日照時間など)から、気候の地域差に関わる因子を発見しました。つぎに、これらの特徴にもとづいて観測点を分類(気候区分)し、結果を地図化しました。そして、一連の作業をプレゼンテーションにまとめて発表し合い、討論しました。討論では、統計分析の正確さや気候区分の妥当性について、熱い“バトル”が繰り広げられました。(塚本礼仁)

気候区分図

報告・討論会の様子1

報告・討論会の様子2

 

 

 

 


湖南地域で学外実習を実施しました

日本地域史ゼミ(東・高木担当)では、草津・大津両市において日帰りの学外実習を実施しました。
午前中は滋賀県立琵琶湖博物館を訪問し、昨年秋に全面リニューアルなったB展示室(人文系展示室)を中心に見学を行いました。2回生が事前学習したテーマに関するコーナーでは、学生たちに解説をしてもらいました。映像コーナーでは、本学科の市川秀之教授(民俗学)が登場する映像が流れており、先生の登場の際には、自然と拍手が沸き起こりました。
午後は、大津市歴史博物館に行き、大津市内に残る貴重な古文書を閲覧させていただきました。学生たちが食いいるようにくずし字を読もうとしていた姿が印象的です。その後、学芸員さんにご同行いただき、大津市本堅田を踏査しました。近世の古地図をもとに、現状と比較しながら歩くことは楽しく、あっという間に時間が過ぎていました。大変お忙しいなか、ご案内いただきました高橋学芸員と五十嵐学芸員に、一同より厚く御礼申し上げます(東幸代・高木純一)。

1)高橋学芸員によるご説明

2)学生による堅田藩陣屋の説明

3)浮御堂での集合写真


『滋賀県立大学考古学研究室論集Ⅰ』が出版されました!

先月末、滋賀県立大学の開学25周年と、昨年度で定年を迎えられた中井均先生の退職をお祝いする考古学の研究論文集が刊行されました(詳細は六一書房さんの販売ページへ:https://www.book61.co.jp/book.php/N90181)。

 

論集の表紙は、滋賀県立大学のシンボルであるえんぴつ塔をモチーフにしたメルヘンチックなデザインですが、中身は超本格派、力作論文の揃い踏みです。卒業生を中心に、滋賀県立大学で講師を務めた方々や、中井先生の昔の職場の方々が論文を執筆しています。

そうなんです、滋賀県立大学で考古学を学んだ人たちの多くは、実際に考古学関係の仕事に就いて、社会で活躍しながら研究を続けているのです!これからもどんどん滋賀県立大学考古学研究室の輪が広がってゆくよう、教員一同も頑張りたいと思います。(金宇大)

↑論集の表紙

 

↑大学に納品された大量の論集

↑論集の発送作業