社会学ゼミの学外実習 犬、猫、フィールドワーク
地域文化学科の社会学ゼミでは、ゼミ生の卒業論文テーマと関連する場所へ行ってみるという学外実習をほぼ毎年実施しています。先日は、猫を研究したいという学生と、犬を研究したいという学生がいることから、滋賀県湖南市にある動物保護管理センター(写真1)と京都市にある猫カフェを訪れました。
近年、社会学では、犬や猫への関心が高まってきています。たとえば、2024年には赤川学編の『猫社会学、はじめます――どうして猫は私たちにとって特別な存在となったのか?』(筑摩書房)といった本が刊行されたり、日本社会学会でも犬社会学や猫社会学についてのテーマセッションが組まれたりしているのです。ゼミ生の卒業論文もそうした文脈の中に位置づけられるものといえます。
動物保護管理センターでは、動物愛護学習として「動物との暮らし三方よし――人と動物が豊かに関わる社会を目指して」と題したレクチャーを受けました(写真2)。動物保護管理センターの業務内容、センターに犬や猫がやってくる理由、動物に関する社会問題、地域猫活動、保護猫・保護犬、動物福祉の理念についてなど、充実したレクチャーでした。その後、施設見学もさせていただきました。動物保護管理センターの方々には、この場を借りて御礼申し上げます。
その後、京都市の猫カフェを訪れました(写真3)。猫カフェには初めて行ったのですが、事前に読んでいた『猫社会学、はじめます』に収録されている猫カフェ研究で指摘されていることが確認できたり、新たな発見があったりと非常に興味深い体験でした。このようにただ現場に行くのではなく、先行研究をふまえて現場を訪れることが学外実習では重要です。
こうした学外実習をふまえて、どういった卒業論文が完成するのか、今から楽しみです。(櫻井悟史)
※写真は許諾を得た上で掲載しています。
(写真1)動物保護管理センター入り口

(写真2)動物保護管理センターの建物「ふれあい友遊館」。ここでレクチャーを受けました。

(写真3)猫カフェで猫スタッフにおやつをあげるゼミ生
