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オンライン実習(環琵琶湖文化論実習1班)

1回生の必修科目である「環琵琶湖文化論実習」では、毎年2泊3日のフィールドワークを行なっています。しかし、今年(2021年)はCOVID-19蔓延のため、予定を変更して一部をオンライン化せざるを得ませんでした。

 

オンライン化した実習は、2つの方法で実施されました。1つ目は、10月12日に開催された長浜市のNPO法人まちづくり役場へのオンライン視察です(写真1)。まちづくり役場の方たちのご尽力によって実現した本企画は、事前に紙の資料を大学に送っていただき、当日はZoomでまちづくり役場と大学の教室をリアルタイムでつなぐという方法で実施されました。非常に豊富な資料と写真を用意してくださったおかげで、学生たちは長浜のまちづくりの歴史を深く学ぶことができました。

 

2つ目は、多賀町にある「あけぼのパーク多賀」と多賀大社についての動画視聴です(写真2、3)。こちらは、どちらからも許諾をいただいたうえで、関係者の方に詳細な解説をしていただく動画を教員が撮影、編集し、それを教室で視聴するという方法で実施しました。学生からは、アケボノゾウや多賀大社にある先食台についてもっと知りたくなったという感想をいただきました。

 

以上のようなオンライン実習には一定の意義があると思いますが、やはり実際に現地に行かないと分からないこと、気づけないことというのは間違いなくあります。学生からの感想でも、オンライン実習だけに止まらず、実際に現地に行ってみたくなったという声が少なくありませんでした。2022年には、現地に行くことができることを願っております。(櫻井悟史)

 

(写真1)長浜市まちづくり役場によるオンライン視察

(写真2)あけぼのパーク多賀で撮影した動画を視聴中

(写真3)多賀大社で撮影した動画を視聴中

 


滋賀の道の駅と観光振興(環琵琶湖文化論実習)

地域文化学科1回生必修の授業である環琵琶湖文化論実習(通称、環琵)。3班に分かれそれぞれのテーマで授業・実習を行い、学生は調べた成果を報告書にします。

 

今年の1班のテーマは「滋賀の観光の歴史と現在」、2班は「『道の国』近江:街道の歴史と道の駅から考える」、3班は「顕彰される歴史、創造される歴史」。

 

今回1・2班合同で、来春『フリーペーパー道の駅』滋賀県版を発行ご予定の株式会社クラスタさん、東近江観光振興協議会さんから講師をお招きして授業を行いました。それぞれ、道の駅の現況とフリーペーパー事業、観光による地域振施策についてレクチャーいただき、その後学生が道の駅振興、広域観光振興のためのアイディアを出し合うグループワークを行いました。

 

講師のお二方がご想像されていた以上に、学生のみなさんから様々なアイディアが出てきました。今回出てきたアイディアの中から実現化される事業が出てくるのか、今後の滋賀の観光から目が離せません。(木村)

 


がんばる県大生!

考古学の勉強は現場から始まります。この夏は滋賀県文化財保護協会さんで多数の学生アルバイトを発掘調査現場に受け入れてくださいました。同協会の発掘調査現場には他大学の学生も多数参加しております。もちろん本学学生を含めて皆、仕事として参加していますが、学生たちにとってはまたとない大学間交流の場にもなったようです。

 

また、県内各自治体、県外では京都市埋蔵文化財研究所さん、岐阜県可児市さんなどでも学生アルバイトを受け入れていただきました。コロナ禍が続く中、今夏は大学としての発掘調査ができなかったため、教員一同、心より感謝しております。

 

こうした発掘調査のアルバイトに加え、本学卒業生の中川永さん(豊橋市美術博物館)率いる水中考古学の現場にも多数の学生が参加しました。琵琶湖湖底遺跡の調査は本学の伝統であり、今後も大学としてサポートを続けていきたい調査です。(佐藤亜聖)

 

滋賀県文化財保護協会さんの発掘調査現場での県大生①(土器が出土した状態の記録図面を作成中。発掘調査には正確な記録化が求められます。)

 

滋賀県文化財保護協会さんの発掘調査現場での県大生②(調査員さんの指導のもと遺構の掘削をする県大生。考古学は土の違いを読み取るところから始まります。)

 

京都市埋蔵文化財研究所さんの発掘調査現場(伏見城城下町)での県大生(土を削って遺構写真撮影の準備中。いかに鮮明でわかりやすい記録写真を撮るかは、掃除の良し悪しにかかっています。)

 

琵琶湖湖底遺跡の遺物分布調査での県大生(水中を測量中。水中遺跡も陸上と同じく精密な測量と記録化が必要です。)