ブログ

卒論中間報告会を開催しました(11/3(火))

卒論中間報告会の様子

地域文化学科では、毎年11月ごろに、卒業論文の進捗を報告する発表会を実施しています。今年度はコロナの影響もあり、キャンパス内の会場を分散させるなどして対応しました。

卒論中間報告会は、指導教員以外の視点からコメントをもらう重要な機会として位置づけられています。今後、年明け1月の卒論提出に向けて本格的な執筆がはじまります。これから2か月余りの取り組みが大事になります。ぜひ充実した研究となるよう期待しています。

(萩原 和)

 

写真上:卒論中間報告会の様子

 


考古学実習の授業

考古学実習③考古学実習2考古学実習1

対面授業が再開され、前期は実施できなかった考古学実習の授業を進めています。この実習では、土器や瓦の観察ポイントや図化の方法、測量用の機材の使い方など、様々なフィールドワークの知識・技術を実践の中で習得していきます。こうした内容は、やはりどうしても遠隔授業では学生たちに伝えることができません。

新型コロナウイルスをめぐる状況の中で、大学の授業の在り方も大きく進化・変容を遂げてきています。遠隔での授業に様々な可能性が見いだされる一方で、対面でしか学ぶことができないこと、対面で授業を実施することの重要さもまた、浮き彫りになっているように思います(金宇大)

 


愛知県豊橋市・吉田城跡の石垣カルテ作成

吉田城石垣調査1吉田城石垣調査2吉田城石垣調査3

中井研究室は愛知県豊橋市より吉田城跡の石垣カルテ作成について委託を受けて、9月22日から25日の4日間現地調査を実施しました。

石垣カルテとは現存する石垣1面ずつの調書を取るものです。石垣は築城以来400年以上経過したものもあり、石材の割れ、孕み、樹木の繁茂などによって崩落する可能性も充分に考えられます。そこでそうした現状を記録し、今後の修理に役立てようとする重要なものです。今回は学生たちと石垣の石材を一石ずつ実際に見ながら記録してゆく調査を実施しました。考古学を専攻する3回生を中心に、2回生、1回生からの参加もありました。中井研究室では毎夏、岐阜県可児市の国史跡金山城跡の発掘調査を合宿しながらおこなってきたのですが、今年はコロナ禍の影響で中止としました。吉田城跡の石垣カルテ作成にあたっては感染予防のため、宿泊せずに毎日公共交通機関を利用し、調査中はマスクを着用して実施しました。発掘調査が中止となっただけに、今回のカルテ作成では野外調査ができて、参加した学生たちはよろこんでいました。

吉田城は天正18年(1590)に池田照(輝)政によって築かれましたが、石垣についてはその後江戸時代を通じて地震や大雨などによって崩落し、現存するものは築き直されたものが大半だと考えられていましたが、今回の調査で照政時代の石垣が数面確認することができたことも大きな成果となりました。

現地調査では豊橋市教育委員会埋蔵文化財センターの中川永さんが常に同行して、学生に調査方法を指導してくださいました。ちなみに中川さんは地域文化学科卒業の先輩です。(中井 均)