ヨシ(葭)焼き-近江の早春の風物詩-
3月中旬、近江八幡の西の湖周辺のいくつかの集落で、ヨシ(葭)焼きがおこなわれました。
冬場にヨシを刈り取ったのち、毎年この時期にヨシの新芽が芽生えます。それに合わせて、
一斉にヨシ地焼きをします。他の雑草の種子を焼いたりすることで、ヨシの生育を促すのです。
今年は学生らとともに円山地区でヨシ刈りをさせていただいたので、自分たちが刈った場所の
様子を見たいと思い、見学に向かいました。
数日前から天気がよかったので、よく燃えること燃えること。刈り取った部分はじわじわと
炎が移動し、一方、水辺の刈り残したヨシは火柱状に。
視界を遮っていたものがなくなり、広い焼け野原が出現しました。このあと、焼けた芽の脇
からまた新しい新芽が出て、一雨ごとにヨシ地が黒から茶色、さらに新緑へと変わっていくそ
うです。
毎月の古文書調査の際に、ヨシの生育状況を確認するのが楽しみになりました。(東 幸代)
【写真1】炎がじわじわと焼き尽くす
【写真2】刈り残し部分は火柱状に
【写真3】われわれがヨシ刈りをおこなった場所