台湾実習の報告

文化人類学ゼミは、2023年8月28日から9月4日まで、台湾にて実習を行いました。

 

主な目的は、台湾の習俗を理解することと、4年生の卒論のテーマについて台湾の状況を調査し比較することです。
まず、台中市東勢区では、中元節の儀礼を調査し、祖霊と餓鬼に対する祭祀の違いを勉強しました。

また、客家人の防御機能を備えた集落の村おこしについても詳細な説明を受けました。学生たちは、地域文化学科の授業で学んだことを思い出しながら、説明を聞いたようです。

 

後半、台北のAMA MUSEUM阿嬤家 和平與女性人權館を見学し、台湾の元慰安婦の方々の背景や戦後の暮らしについて説明を受けました。身近にある人身売買や性犯罪の延長に戦時性暴力があることが、工夫を凝らした展示で表現されていました。

学生たちは、「見学前は緊張していたが、温かみのある展示でホッとした。より多くの人に見学してもらいたい」と感想を述べていました。

 

今回の経験が、何かの種となり、芽吹いてくれることを願っています。9人もの学生を温かく迎えてくださった東勢の皆さん、通訳を務めてくれた卒業生の李崇瑜さん、その他お世話になった皆様に、厚く御礼を申し上げます。(横田祥子)

 

写真1:中元節での施餓鬼

写真2 台中市東勢の客家人集落の見学

写真3 インタビューの様子

写真4 AMA MUSEUMの見学