話の広場「中国人留学生」

留学生の王さんによる就学体験の話。数多いアーカイヴズの中からなぜこの録音を選んだかは、最後まできいていただければおわかりいただけるでしょう。「秦荘のみなさまに」というところに、有線放送ならではの、語り手と聞き手の関係が表れています。


— 王くんは中国江蘇省南京市の出身で、目下京都の学校で日本語を学んでいます。去る5月14日来日。18日は町役場で外国人の登録や、その他の手続きをすませ、いまは秦荘町の住民となっています。日本での就学期間はわずか1年ですが、草の根の日中友好、交流のため、皆さんの温かいご協力ご支援を賜りますようお願いいたします。それでは王くんから皆さんへのご挨拶をしていただきます。

ニーメンハオ(しばし中国語)
つたない日本語ですが、ご挨拶申し上げます。まず、自己紹介いたします。わたくしは王健と申します。中国南京市のものです。今年の5月14日、鎌田先生のお世話で日本に参りました。いま京都イングリッシュ・センターで日本語を勉強しております。

近頃、わたくしはずっと沖に住んでおります。沖の皆様は、わたくしに、いろいろとお世話くださいました。来日以来、至れり尽くせりのおもてなしで、心から感謝しております。わたしは、この間にいろいろ感じたんですけど、一番印象に残ったのは、どこへいっても「日本の方々から両国の人民は、子々孫々、友好的につきあっていこう」と言われたことです。はじめのうちに、儀礼的なものかしら、と思っていたのですが、そのうちに、そうではないっていうことがわかりました。わたしは、沖のどこへいっても、おじいさん、おばあさんや、子どもさんまで、みんなニコニコ笑いかけてくるんですね。わたしは、帰ったら、必ず中日友好のために頑張ろうと思っております。

それでは、わたくしのお土産のひとつとして、秦荘の皆様に、中国の歌をうたいます。

(歌)

ありがとうございます。


アーカイヴズNo. 425
番組:話の広場 「中国人留学生」
語り:王健さん、鎌田寛道さん(沖)
放送日:1991年7月4日