2020年7月29日

車の世界

道具計画論は、時計、椅子、刃物、食器など様々な道具をテーマにした講義です。

今回、「車の世界」というテーマで映画の中の車の話から、日本における車の歴史、印南教授の車遍歴まで紹介されました。

車って、滋賀にいると必需品で一人に一台、一家に4台とかある家も珍しくないのです。

それくらい私たちの暮らしに密着した特別な道具であります。

映画の中に登場する車も、映画の名シーンに欠かせない重要なキャストになっています。

そういう観点から現代の車を見ると、高性能で安全ではありますが、愛されるキャラクター性を持った車は減りました。

日本の自動車は独自の進化を遂げてきました。

今も、日本にはコンパクトなボックスシェイプの車が溢れ、外国人から見ると奇妙な風景に思えるようです。

また、日本人ほどみなが綺麗な車に乗っている国はないように思います。

新車が好きであったり、買い替えのサイクルが早い。古い車ほど税金が高くなる税制も影響していると思います。

印南教授の乗ってきた車は12台に及び、それらの紹介もありました。

イタリアに留学されていたこともあり? FIATが多いですが、イタリアは車と人の関係がとても近いのです。

日本はクラクションを鳴らしたり、煽り運転をしても、運転手は車の中のみで大きな態度をとってしまいがち。

イタリアでは、窓をあけて、怒鳴るのは人であり、クラクションより運転手が強かったりします。

国民性の違いですね。

 

教授は、近年はもっぱらデリカの乗り換えばかりですが、それは「旅する研究室」として学生を連れて年間4万キロを走破するためです。

道具を通して、人との関係を見直す講義が道具計画論です。

[]