2020年8月26日
リズムレリーフ
今期の生活造形基礎演習最終課題は、ケント紙で作る陰影を活かしたリズムあるレリーフでした。
良い作品は、変化や強弱を大事にして、30~40mmという厚み、奥行きを活かし、陰影が綺麗なものが多かったです。
ケント紙で作りましたが、石膏を削ったような表現で、紙であることがわかりにくい作品を評価しました。
最後の課題は良作が並びました。
多くの学生は、物をあまり作ったことがないところから、課題の意図を汲み取り、考えて作るという作業に慣れずに、難しいと感じた人が多いと思います。
しかし、徐々にではありますが、コツを掴んで成長した人が多くいました。
思うようにうまくいかなかった人も多くいたと思いますが、うまくいかず、時間がかかるということがわかったことも大きな収穫です。
うまくいかないことを前提にスケジュールを立てて、計画的にすることが今後も様々な授業で求められます。
コロナで遠隔授業がほとんどになってしまいましたが、最後、夏休み3回の対面授業が非常に重要だったと思いました。
3回でも対面授業が開催できてとてもよかったです。
[生活デザイン基礎演習]
2020年7月29日
車の世界
道具計画論は、時計、椅子、刃物、食器など様々な道具をテーマにした講義です。
今回、「車の世界」というテーマで映画の中の車の話から、日本における車の歴史、印南教授の車遍歴まで紹介されました。
車って、滋賀にいると必需品で一人に一台、一家に4台とかある家も珍しくないのです。
それくらい私たちの暮らしに密着した特別な道具であります。
映画の中に登場する車も、映画の名シーンに欠かせない重要なキャストになっています。
そういう観点から現代の車を見ると、高性能で安全ではありますが、愛されるキャラクター性を持った車は減りました。
日本の自動車は独自の進化を遂げてきました。
今も、日本にはコンパクトなボックスシェイプの車が溢れ、外国人から見ると奇妙な風景に思えるようです。
また、日本人ほどみなが綺麗な車に乗っている国はないように思います。
新車が好きであったり、買い替えのサイクルが早い。古い車ほど税金が高くなる税制も影響していると思います。
印南教授の乗ってきた車は12台に及び、それらの紹介もありました。
イタリアに留学されていたこともあり? FIATが多いですが、イタリアは車と人の関係がとても近いのです。
日本はクラクションを鳴らしたり、煽り運転をしても、運転手は車の中のみで大きな態度をとってしまいがち。
イタリアでは、窓をあけて、怒鳴るのは人であり、クラクションより運転手が強かったりします。
国民性の違いですね。
教授は、近年はもっぱらデリカの乗り換えばかりですが、それは「旅する研究室」として学生を連れて年間4万キロを走破するためです。
道具を通して、人との関係を見直す講義が道具計画論です。
[道具計画論]