2016年年3月卒業

村川 貴哉

滋賀県庁 情報政策課

村川 貴哉

Q1. 仕事の内容を教えてください。

滋賀県庁には行政職の職員として入職しました。県内の保健所で勤務した後、異動で現在の職場である情報政策課に配属となりました。
情報政策課では主に、滋賀県が導入している電子申請システムの運用・保守や地域の情報通信インフラの整備促進に関する業務を担当しています。
具体的には、システム利用者からのエラー報告や問い合わせに対応したり、滋賀県内の無料Wi-Fi(びわ湖 Free Wi-Fi)の整備・促進のために補助金の交付や関連団体と協議会を開催したりしています。
情報通信技術の進歩は日進月歩なので、その変化を理解し、仕事に生かしていくことは、とても大変です。毎日が勉強で疲労感を感じることも多いですが、学んだ知識を生かして人の役にたてた時には、大きなやりがいを感じます。

Q2. どんな大学生活を送りましたか。

1~2回生の頃は、社会学や民俗学系の授業を中心に様々な分野の授業を目一杯、受講していました。地域文化学科には個性的で講義が上手な先生方が多く在籍しておられたので、どの授業もとても楽しかったことを覚えています。
また、学業以外ではロードバイクのサークルに加入し、空き時間や休日を利用して、ツーリングやビワイチをよくしていました。
3~4回生になると、文化人類学のゼミに加入し、卒業論文の執筆と就職活動に多くの時間を割くようになりました。
時には卒業論文と就職活動の両立で悩むこともありましたが、同期の友人や先生方の助けもあり、何とか乗り切ることが出来ました。
人間関係にも恵まれ、心身共に成長することも出来た、とても充実した4年間だったと思います。

Q3. 地域文化学科で学んだことで現在活かされていることは何ですか。

正直なところ、地域文化学科で学んだ歴史や文化の専門的な知識を直接、仕事に生かせたことはまだありません。
しかし、それらの知識を学ぶ過程で培った、コミュニケーション能力は現在の仕事にも大いに生かされていると感じています。
具体的にはフィールドワークや聞き取り調査を数多く行った経験から「人の発言を理解する能力」「人に自分の言いたいこと理解してもらう能力」の双方を身につけることができたと思います。
公務員の仕事は住民のニーズを正確に把握し、相手の知りたいことをわかりやすく伝えることがとても大切です。住民の方々からの税金を原資として仕事をしているため、独り善がりな住民サービスや誤った情報を提供することは絶対にあってはなりません。
住民の方々からの要望や問い合わせに適切に対応でき、満足してもらえた時は、地域文化学科でフィールドワークを経験しておいて良かったとつくづく思います。

Q4. 将来の目標を教えてください。

滋賀県庁に入庁して今年で4年目になりますが、まだまだ経験も知識も十分ではなく、周囲の助けで何とか仕事ができているのが現状です。
そのため、当面の目標としては目の前の仕事を着実に遂行し、周囲からの信頼や自らの能力を高めていければと考えています。
また、中長期的な目標としては様々な部局の仕事を経験し、幅広くどのような業務でもこなせる職員になりたいと思っています。
最終的には広範な知識を身につけた上で福祉や情報政策など、特定の分野に精通した「ゼネラリストかつスペシャリスト」な人材になることが将来の目標です。

Q5. 地域文化学科を目指す高校生にメッセージをください。

地域文化学科では歴史学や社会学、考古学など多様な学問を学ぶことができるので、学ぶ意欲さえあれば人文系の広範な知識をいくらでも身につけることができるのが、最大の魅力だと思います。
これらの知識を社会人になった後、直接的に生かせる機会は早々ないかもしれませんが、学問の探求を通じて身につけた忍耐力や論理的思考能力、コミュニケーション能力は社会に出てからも確実に役立てることができますので、地域文化学科に入られたら、是非、全力で自分の好きな学問の勉強に勤しんでいただけたらと思います。
勉強でも仕事でも努力は決して自分を裏切りません。受験勉強、頑張ってください。応援しています。