2017年3月卒業

鎌田 夏子

滋賀県立高島高校

鎌田 夏子

Q1. 仕事の内容を教えてください。

現在、高校で社会科の教員として働いており、主に日本史や世界史など歴史の授業をしています。また進学を控える3年生向けの進学補習などにも取り組んでいます。クラス担任は持っていませんが、教務課の一員として時間割の作成や行事の準備など学校全体に関わる仕事や、部活動顧問としての仕事、学校独自の取り組みである海外実習、地域の探究活動に携わるなどしています。毎日時間があっという間に過ぎ、日々忙しいですが、生徒一人一人とじっくり対峙して授業づくりをしたり、自分らしさを活かして色々な取り組みに挑戦できるので、非常にやりがいのある仕事だと感じています。

Q2. どんな大学生活を送りましたか。

1・2回生のころは、高校生の頃から興味があった歴史学だけでなく、幅広く様々な学問に触れました。そして、3回生以降は、女性史や古代史について学びを深められるゼミに所属して、平安時代の婚姻について疑問を持ち、卒業論文の作成に取り組みました。また、ゼミのメンバーで協力し、子育てと仕事の両立について、様々な人へのインタビューを元に動画やパンフレットを作り、自分たちで発見したことや感じたことを地域へ発信する機会などもありました。こうしたゼミでの活動を通して、仲間と共に知恵を出しあいながら課題解決に関わっていくこと、女性の生き方について考えることの面白さや大切さを学びました。ゼミの活動以外には、子どもに関わることができるボランティアや趣味の音楽を楽しめるサークル活動などにも取り組み、4年間とても忙しかったですが、色々なことに惜しみなく挑戦でき、それぞれの場で素敵な人との出会いもあり、充実した大学生活を送れました。

Q3. 地域文化学科で学んだことで現在活かされていることは何ですか。

まず、学科の講義の中で、歴史の知識だけでなく歴史を色々な角度から見る視点が得られ、この視点が高校生に歴史を教える上でとても役立っています。出来事の一面だけでなく、多面的に歴史的事実を見ることの大切さを生徒に伝え、授業の中で体感してもらえるように心がけています。また、ゼミを通して学んだ『自ら問いを立て探究していくプロセス』が、高校生の探究活動の指導の場面で活かされていると感じます。さらに、現在の勤務校では、地域文化学科の先生の協力のもと、高島市針江地区にあるカバタのフィールドワークを生徒とともに行うなど、高大連携で探究活動を進める機会もあり、こうしたことも学科での経験が仕事で役立っていると感じる場面の一つです。

Q4. 将来の目標を教えてください。

今年で教員3年目ということもあり、まだまだ余裕がない毎日を送っていますが、今後は、教員としてさらに経験を積み重ねて心に余裕を持ち、将来的には自分らしさを活かして仕事も私生活も妥協せずに充実させていきたいと思っています。大学時代に出会った人々や、職場で出会う方の中にはそれぞれ個性を活かし仕事で活躍されている人、仕事以外でも豊かな暮らしを見つけ実践されている人が沢山います。そうした周囲の人たちの生き方にも刺激を受けながら、『自分にしか出来ないことは何か』を見つけたいです。また、高校という現場では、自分の進路に悩む生徒たちに多く出会いますが、私自身の生き方が少しでも生徒自身の“自分らしい”進路を考えるヒントや手がかりになるように、自ら率先して魅力ある生き方をするための努力を続けたいと思っています。

Q5. 地域文化学科を目指す高校生にメッセージをください。

きっと高校生の間は将来について色々と悩みや不安があり、周りと比べて焦ることもあると思いますが、地域文化学科は自分のペースで興味のあることに取り組み、自分らしさを見つけられる場所です。自分には何が出来るのか、どんなことがしたいのか、様々な経験を通して発見することが出来ると思います。また、経験だけでなく、魅力ある人たちとの出会いが自身の将来の目標を見つけるきっかけになります。受験勉強は辛く時には心が折れそうになるかもしれませんが、そんな時は仲間と楽しい時間を過ごして息抜きをしたり、大学で挑戦したいことについて夢を膨らませながら、ぜひ、地域文化学科に合格できるよう、最後まで諦めず頑張って下さい!