児童福祉の現状から見る児童養護施設の在り方の提案

中西彩羅

近年、虐待、貧困など子供においてのさまざまな問題点が指摘されているが、児童養護施設や児童を取り巻く環境についての社会全体の理解・関心は、まだまだ未熟である。しかし、児童福祉について正しく理解することは、児童養護施設で生活を送る子どもだけでなく、私たち自身も守ることにつながると考える。

①児童養護施設は、地域全体で育てることが方針として挙げられているが、地域と職員との関わりがほとんどで、地域と子どもの関わりは少ないこと 。
②施設内だけでなく、施設の外の人とももっと関わりをもって欲しいと職員は考えていること。 ③大学生へのアンケートから施設に対してネガティブな印象を持っている人が多いこと。
以上、調査の結果から施設(児童)と地域との相互的な関わりが必要であると考えた。

(1)同じ空間にいなくても、視線と視線が交わることで、人がいる安心感や施設外の人とも関わるきっかけになるような設計を行うこと 。
(2)地域の人が施設の中の様子を自然と理解できるような設計を行うこと。
以上2つを本制作の目的とし、テーマを「カケアイ」とする。