家庭からのCO2排出量削減を目的としたアニメーションコンテンツの提案

安食あなん

小学6年生が「家庭でできる省エネ」について視覚的、聴覚的に遊びながら学び、学んだことを各家庭で実践することを目的としたボードゲームを制作した。省エネに関する知識以外にも小学校で学習した内容の復習や中学校で学ぶ内容の予習なども含まれており、副教材として小学校や各家庭で遊んでもらえるものを目指す。本制作は、滋賀県総合企画部CO2ネットゼロ推進課の萱原様と、滋賀県地球温暖化防止活動推進センターの来田様のご協力とご意見をいただきながら進行した。

本制作ではキャラクターデザイン、アニメーション、オリジナルカード・ボード、ウェブサイトの使用色を統一することで一貫したアニメーションコンテンツを心がけた。またオリジナルキャラクターは体の各パーツの比率を定め、統一感を出した。キャラクターシリーズは本制作の目的の一つである「炭素を減ずる」ことから「タンソゲンズ!」と名付けた。「家ボード」をベースにしたボードゲームであり、手持ちの「CO2カード」を減らすことを目標にゲームを進行する。「CO2カード」を減らすためには「キャラクターカード」で指示されたアクションを行う必要がある。アクションには大きく分けて、アニメーションの視聴と出題されるクイズへの回答、音読、グループで考えてみようなどがあり、引く「キャラクターカード」によってアクションの種類は異なる。アクションに失敗すると手元の「CO2カード」が増えてしまうおそれがある。

本制作を滋賀県守山市吉身小学校6年3組の皆様に実践してもらった。ゲームをしているときの子どもたちの様子を見ていると、はしゃぎ声や時折見えるガッツポーズ、積極的に意見をかわす様子はとても楽しそうで、環境学習をしているとは思えない教室内だった。「家庭でできる省エネ」について視覚的、聴覚的に遊びながら学ぶ教材を制作するという本制作の目的は達成したと考える。