地元への愛着を育てる防災無線を用いたラジオ番組の提案 -犬上郡豊郷町を事例として-

萩原咲楽

 私は、古民家改修の活動を通して、3年間豊郷町に関わり続け、その中で「人のあたたかさ」が豊郷町の魅力の一つであることに気づいた。
そしてその魅力を豊郷町民自身に気づいてもらおうと、地域イベントの企画・参加など、さまざまな活動を行ってきたが、うまくそれを「伝えられた」と実感できないまま引退してしまった。そこで、卒業研究を通して改めて外側から町を見つめ「人のあたたかさ」という無形の魅力を伝える方法として、ラジオ番組の提案を行った。
 豊郷町には中学校までしかないことや、地域イベントに中学生があまり参加していないことに注目し、町内の中学生に「人のあたたかさ」を伝えることで、町に愛着を持ってもらい、将来Uターンを考えるきっかけになることを目的とした。また、音声は子どもから高齢者まで幅広い世代に聞いてもらえることや、町内の80%の世帯に防災無線が普及していることから、防災無線を活用した「ちょっと嬉しいできごと」を発信するラジオ番組を提案した。