本研究の目的は、介護場面において複数の参加者による共同行為が起こる際、掛け声やオノマトペはどのように動作の調節に関わっているのか、発声と動作を協調させ介助行動をうまく行うにはどうすればよいのかを解明することである。
そのために、介護現場における掛け声・オノマトペと動作の時間構造を分析し、従来は直感的な言い回しで表現されていた介護動作を、掛け声・オノマトペと動作のタイミングに注目して記述し直し、介護活動においてどのような掛け声やオノマトペをどのようなタイミングで発し、どのタイミングで動作を行えば介護職員と高齢者とがお互いスムーズに相互行為を行うことができるか、うまく行かないときにはどのようなオプションが可能かを明らかにする。
その上で、これらの知見を、介護現場にフィードバックするだけでなく、発声と動作のタイミングの協調を必要とするさまざまな共同作業場面に応用する。
2017/09/07《単著》
細馬宏通『二つの「この世界の片隅に」』(青土社)
2017/08/25《共著》
『エドワード・ヤン 再考/再見』(フィルムアート社) 』 に「夏の終わりをつげる声:視聴覚的なできごととしての『ヤンヤン 夏の想い出』」
2017/06/25《訳書》
『お世辞を言う機械はお好き?:コンピューターから学ぶ対人関係の心理学』
クリフォード・ナス、コリーナ・イェン著 細馬宏通(監訳)成田啓行(訳)
2017/03/25《共著》
鈴木雅雄・中田健太郎編『マンガ視覚文化論:見る、聞く、話す』(水声社)に「吹きだしの順序と帰属について」
2017/03/31《共著》
石橋雅人(編)『高齢者介護のコミュニケーション研究』(ミネルヴァ書房)に「介護活動を表現する身体 」
2016年《単著》
細馬宏通『介護するからだ』(医学書院)→副読本サイトへ
2016年《共著》
『世代をつなぐ竜王の祭り』(サンライズ出版)
2015年《共著》
動物と出会う〈2〉心と社会の生成(木村大治編)に「真似の相互行為論」
2014年《単著》
細馬宏通『うたのしくみ』(ぴあ)→副読本サイトへ
2013年《単著》
細馬宏通『今日のあまちゃんから』(河出書房新社)
2013年《単著》
細馬宏通『ミッキーはなぜ口笛を吹くのか』(新潮選書)→副読本サイトへ
2011年《単著》
細馬宏通『浅草十二階 増補新版』(青土社/2001年の改訂版)→十二階資料サイトへ
2008年《共著》
『ことば・空間・身体』(ひつじ書房/篠原和子・片岡邦好編)に「発話とジェスチャーはいかに話題の視点を表現するか?-日本語における左右概念を巡る個人内・個人間相互作用-」
2007年《単著》
細馬宏通『絵はがきのなかの彦根』(サンライズ社)
2006年《単著》
細馬宏通『絵はがきの時代』(青土社)
2005年《共著》
『活動としての文と発話』(ひつじ書房/串田秀也・定延利之・伝康晴編)に「修復をとらえなおす」
1994年《共著》
ステレオ―感覚のメディア史 (ウル叢書) (ペヨトル工房/吉村信・細馬宏通 編著)
論文その他業績→researchmap 細馬宏通
ジェスチャー分析・会話分析のためのELAN即席入門