旧能登川町A家の衣調査

村林理恵 Rie Murabayashi

これまでは、着物の時代による変遷や、身分による違い、呉服商の所蔵していた高度な技術が詰まった着物について調査をしたものはあるものの、着物と1つの家庭との関わリを研究したものはあまりない。
1つの家庭に密着して調査することで、地域独特の常識や見えてくるものがあるのではないかと思い、この研究に着手した。
本研究では旧能登川町A家の衣生活を例に挙げ、着物を中心に見える暮らしを調査する。A家に現存している着物や帯、履物、A家に関連のある人の嫁入り道具の着物や帯を調査することで、時代や性別による変化を比較する。そして、現存している明治時代からの写真も調査に加えることで、TP0によるコーディネートも明らかに
なるのではないかと考えた。また、着物の所有者や、嫁入り道具を選ぶことに関わった人達から聞き取り調査を行い、着物が着用された背景やその着物が嫁入り道具に選ばれた理由、具体的な暮らしとの関わりを追求する。