座位・立位に対応した女性用スーツの提案若年層の車いす利用女性に向けて

平田 このみ

 一般的な既製品のスーツは立位姿勢に合わせて作られているため座位姿勢では胸元が聞くなどの着崩れが生じる。そのため、長時間座位姿勢の車いす利用者の方はオーダーメイドや既製品をお直しして着用されている。しかし、実際は着心地の悪さや着崩れに問題を感じている方がほとんどである。また、長時間座位姿勢で仕事をする女性も多くそのような女性も座位姿勢時の着崩れや着心地の悪さは同様であると言える。

 本研究では先行研究にて被験者を得られていなかった若年層女性を対象とし、先行研究の分析により明らかになった車いす利用時に伸縮を必要とする肩や腕周りにニット素材を取り入れた。また、基本形ジ、ヤケットの試着実験を行い座位・立位姿勢ともに対応したパターンの検討を行った。これらより今回は、障がい者・健常者に関係なく誰もが着心地の良い、ユニバーサルファッションとしてのスーツを提案する。