地方都市のまちづくりを支える 新しい図書館の提案滋賀県彦根市街地を事例として

髙田 奈央

 少子高齢化問題は彦根市でも例外ではない。この問題を図書館と結びつけて考えた時、さまざまな問題が浮かび上がる。ネット社会で生じる子どもの携帯電話の依存、人と人との直接的な対話や触れ合いの希薄化。また、医学の進歩に伴う高齢化によって、仕事リタイア後の時間をどのように過ごすかが重要視されるようになった。このような問題こそ、地域図書館の見直しで改善できるのではないか。

 そして私が目指すのは「利用者全員が学ぶ場、交流する場」としての図書館だ。図書館活動が積極的かつスムーズに行われる空間を提供し学びの場となる図書館を提案する。図書館が市民の活動拠点の場、生涯学習の場として利用され、少子高齢化問題とともに社会問題であるそれぞれの問題緩和のきっかけとなることを望む。また、地域の風景になじみ、住民に受け入れられやすいデザインとした。