滋賀県立大学 県大ミニ博物館 2005年度の展示紹介

を旅する




はじめに・・・

 我が家の古い箪笥の中から、沢山の古いはがきを見つけました。
旅先で購入したもの、可愛いイラストのもの、軍事郵便葉書・・・ 今回は明治から大正期のはがきを中心に展示します。
 はがきの宛名を書く面のデザインの美しさと時代変化、 あまり知られることのない戦時中の軍事郵便事情、 そしてお気に入りのはがき。
 時代も種類も異なるはがきをみながら、 はがきの旅をお楽しみください。


はがきについて

 日本で最初の郵便はがきが発行されたのは1873年(明治6年)ですが、世界最初のはがきはわが国より4年前の1869年(明治2年)にオーストリアで発行されました。
 「紅枠はがき」とも呼ばれたこの郵便はがきは、封をしなくてもいい、人に見られても構わない文面の手紙を低額でやり取りできるように、という意図から発行されました。
 さて、「郵便はがき」という名称ですが、誰が名づけたのでしょうか。前島密の『鴻爪痕(こうそうこん)』の中にその記述について書かれています。
それによると、前島密の旧来の学友で、その当時大蔵省紙幣局印刷部の監督をしていた青江秀という人物が、「はがき」と名付ける事は言葉からいってもわかりやすく、 義理においても穏当であろう」という説を出し、これに賛成した人も多かったので「郵便はがき」に決まったので、よく世間で「端書」と書かれるけれどもこれは「葉書」の意味なのだ、と書かれています。


軍事郵便

 日露戦争時の戦地と内地との通信用として発行された。
 戦争を取材した記念郵便葉書を発売すると、戦況の好転とあいまって人気を博す。
 明治39年に戦没記念郵便葉書の最後のシリーズが発行され、絵葉書ブームは最高潮に達する。

 


通信文

 はじめ、表に通信文を書くことは認められていなかった。
 しかし次第に認められるようになり、宛名と通信文の境の線も上がってゆく。

  


粋なデザイン

 裏の絵だけでなく、表にまで。
 細かな仕事が美しい。

 


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