身の回りの事や物を、もっと快適に、もっと便利に、もっと美しくしてゆく工夫や知恵が、生活デザインです。だから、これを学ぶ私たちの専攻では、人間の生活というものをよく見つめて、そこに何らかの提案をおこなっていく力を養う事をめざしています。もちろん、デザインはいわゆる「かっこよさ」にも関わるので美的なセンスも重要ですが、生活に対する提案にはそれを支える論理や深い知識も欠かせません。提案には視覚的な表現力ばかりでなく、説得力ある言葉の力も必要になります。これらのことを学ぶ私たちの専攻では、非常に広い分野の勉強が求められることが、わかっていただけるでしょうか。
とはいえ、デザインの勉強は、これに興味のある人には決して苦にならない、むしろ楽しいものです。今の学生たちの毎日を見ていると、忙しい中でも和気あいあいと実に楽しそうです。大学4年間があっというまに過ぎてしまう感覚があるのだそうです。若い学生たちが生活デザインという世界にどんどん深く入っていくのを、私たち教員も楽しく見ています。
受験に関しては、合否が分かれる厳しい現実もあります。しかし、デザインという世界に魅せられたみなさんなら、きっとまた別の道が開かれるときがくるでしょう。身の回りの暮らしをよくみつめ、そこに何らかの工夫や知恵を働かせる。そんなデザインマインドをこれからも忘れないでいてください。大学でお会いできるのを楽しみにしています。
Read More
