南研究室 研究テーマ

 道具・服飾・住居と三分野のある学科は珍しいです。
南研究室ではこの生活デザイン学科だからできることを考えてきました。

 領域にとらわれず、建築から道具までをつないでいくようなデザインを考えたいと思っています。建築家の視点ではなく、また、インダストリアルデザイナーの視点でもなく、生活者の視点から、まず身の回りの道具から発想し、それを広げて空間まで考えたい。そんなふうに考えています。

 南研究室は学内では道具系と分類されていますが、建築を設計する者もいれば、プロダクトデザインをする者もいます。それらの混じり合った環境がお互い刺激し合って良いと考えています。他の住居系教員と共担とすることで2級建築士の受験資格も取得可能です。

南研究室では学生作品の商品化にも力を入れています。良い物があるのに、世の中に出ないのはもったいない。商品としてのデザインを考える事で、コストや製造法、販売方法、様々な企業とのコミュニケーション。学ぶ事はたくさんあります。これらは大学の中では決して学べないことです。

近江鉄道の手ぬぐい

 ゼミ活動では、コンペへの参加を重視してきました。学内の評価とは別の視点、第一線で活躍する審査員の視点で評価を受けることは自信にもつながりますし、受賞は就職でも有利になるでしょう。3回生ゼミの後期では毎年、WORLD SPACE CREATORS AWARDSへ応募し、毎年連続受賞を果たしてきました。(学生部門大賞受賞4回 優秀賞5回)

SUMICAチェスト huzi designより商品化進行中
 株式会社WORLDとの産学連動プロジェクトでAEONモールの大型ウインドウを借り受け、12月に実際のショーウインドウを完成させます。様々な折衝を経て実現していくプロセスはプロの世界であり、大学では学べない現場がそこにあります。これも、DSA賞といった国内を代表するアワードで高く評価されています。

3年生へ

クリエイティブな職種への就職希望者が多いわけですが、大変に狭き門でありますし、3回生の一年はとても重要な一年となります。目標を早めに定めて、対策をたてていくことがとても重要です。6月〜夏にかけてのインターンへの参加したほうが良いでしょう。ターゲットを明確にしたポートフォリオ制作に取り組む必要があります。1〜2年生のうちからコンペ等に自主的に応募していることも重要です。

悩んでいても、前には進みません。一歩を踏み出す事で道は開けます。

4年生へ

4年生では、卒業制作がメインとなりますが、デザインまでの筋道を立てて物事を見つめ、そこで得たものをロジックとしてデザインを組み立てて制作に臨んでいただきたいと思います。

そして、ただ学科内の卒業制作だけで終わるのではなく、各種アワードなどへ向けても作品を世に問うてもらいたいと思います。

そして、卒業制作の作品から商品化へつなげる

卒業制作は一度しかありません。今後、社会に出てからもこの一年の頑張りを誇れるように、力を出し切って頑張ってもらいたいと思います。

大学院生へ

大学院では有意義な時間の使い方をして欲しいと思います。より実践的な活動が望まれますが、2009年度に初めて他大学より入学者が来たばかりなので、個人に合わせて考えていくつもりです。
大学院では、研究成果を学外で発表してもらうことが課せられています。建築系であれば、「東京建築コレクション」への応募などです。研究・作品の質・量ともに学部より高いレベルのものが求められます。


南ゼミ卒業後の進路

博展 デザイン部
シャルドネ デザイン部
上松職業訓練校(木工)
多治見陶磁器意匠研究所
東芝ライテック 企画部
吉忠マネキン デザイン部
遠藤照明 企画部
電通
エプソン デザイン部

など

大阪市立大学大学院 竹原義二研究室
Universiti della Svizzera italiana